会社員の労働力は、会社にとって原価で買われる
会社員として働きながら自分を冷静に俯瞰してみたことはありますか?
僕は、会社を介して世の中にそれなりの商品を発売してきました。
そして、人一倍努力したと思っています。努力してきたと自分で言えるくらい頑張ってきました。
そのお陰(?)で、会社で37歳で管理職になることが出来ました。
正直なところ、管理職になりたいと思って頑張ってきたのではありません。
自分がやりたいことをやってきたことが、結果として会社にとってプラスに働くことであり、
結果につなげることで、評価されてきました。
会社でマーケティングやものづくりスキルなどを付けることができたことは、感謝しています。
その一方で、会社が見ているのは、私たち個人ではなく、その人の労働力を見ていると感じるようになりました。
よい会社は、決して社員の労働力(労働時間・経験)を評価しているとは言いません。
そのことを言うと、誰もついてこなくなるためです。
労働力については、前回の記事で触れていますので、その点は、以下の記事を見て頂ければと思います。
今回は、その続編にもなりますが、マルクスの資本論にも出てくる「価値」と「使用価値」について触れながら、
会社員の労働力について触れていきます。
会社員の労働力は、「価値」と「使用価値」で評価される
「価値」とは、労働力が詰まっているか。
「使用価値」は、便利さがあるか。
ということです。
「価値」と「使用価値」について
例えば、「価値」の高い会社員としてあげられるのは体力がバリバリあって、知識経験のある「課長クラスの中堅社員」にあたります。
一方で「使用価値」の高い社員は、「経営者の方針を下に忠実におろす部長クラス」という感じです。
新入社員から10年目くらいまでは、会社にとっては正直あまり労働力としては活用できない卵です。
その卵を手間暇かけて、労働力を育て上げたのが「価値(労働力)」をもった課長クラスの中堅社員になります。
あなたの会社でも、周りを見て心当たりがありませんか?中堅社員は会社にとって労働力の塊です。
この中堅社員は、中途採用で手に入れることもできますが、会社に合った能力がついていない場合があります。
一方で労働力は無くなってきた部長でも、「使用価値」があります。
その「使用価値」は、部下からの信用であったり、信頼です。
○○部長のためだったら頑張ろう!そう思える上司に出会ったことは無いでしょうか?
そう、それが「使用価値」にあたります。
会社にとって、社員の「労働力」は「原価」
会社員は会社にとっての経費であることは、前にも触れてきました。
会社員の「労働力」をその日活動できる・回復できるだけの費用を払っているのが、給料ということになります。
なので、会社にとって給料は僕たち会社員を動かすための「原価」としてみています。
ここまで読んで、現実を受け入れたくない方は、読み進めない方がいいと思いますので、
そっと、ページをとじて頂ければと思います。
会社の「利益率」を高めるには?「原価(人件費)」を下げる。
経営者として必要なのは、会社の利益を最大化することです。
その利益額・率を高くする方法はご存じですよね?
そう、上代を上げるか、原価を下げるかの2択です。
上代は、会社の市場価値(=株価)を高めることであり、原価は人件費を下げることになります。
私の会社は一部上場企業ではありますが、会社の売り上げが上がり続けていても、社員の給料が劇的に上がったことはありません。
年齢により、月3,000円程度、昇給により月30,000~50,000円程度上がることはあっても、
会社の業績が良いからベースアップしよう!ということにはつながりにくいのが実態です。
その代わりにボーナスに、若干反映されています。
ボーナスで一時的に年間数万円加算されておとなしくさせられているのが現状です。
そう、ボーナスは変動費ですので、固定費を上げるわけではなく、翌年の業績が悪ければ支払う必要はないのです。
原価である社員の「人件費を上げない」が経営者としていい判断
会社員の人件費を上げないことは、投資家からすると経営をする上ではいい判断となります。
会社は、投資家に評価されれ成り立っていますので、外部評価がされる策をうちます。
投資家に認められるために会社運営していますので、原価を抑える選択をしていきます。
会社員に支払う人件費は、衣食住が最低限出来るところまで絞ることがいい判断であることはわかりますよね。
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